バンプ&リバンプ独立制御 |
そもそも全長調整式の車高調で何故ヘルパースプリングを使うのか?
何故ツインスプリングやトリプルスプリングにするのか?
答えは・・・ バンプ&リバンプを独立制御する為 です。
1G状態を基本位置として、そこからのバンプストロークとリバンプストロークをそれぞれ使用したい分だけ使う為の手法です。
前後左右そして対角の動作量を個別に制御するには非常に効率の良い手法です。
左右横方向の動き(ロール運動)にはスタビライザーも関係してきますので、もう少し複雑になります。
例えば・・・
低速コーナーでの回頭性を上げる為にピッチング方向の動きは増やしたいが、中高速コーナーでの安定性の為にはロールは抑えたい
このケースに対してシングルスプリング仕様で思いつく対策の一つは、「スプリングレートを下げてスタビライザーのレートを上げる」事だと思います。
確かに問題は改善されそうですが、スタビライザー強化による弊害でインリフトし易くなる等の弊害が強くなる可能性もあります。
そしてその弊害を埋める為に強いLSDを装備して・・・・という一般的な流れですね。
上記ケースに対して複数のスプリングを組み合わせれば、「リアのリバンプストロークを増やし、バンプストロークを減らす」事で対応可能です。
プライマリースプリングを使えばトラクションの問題も解決出来るので、弊害はあまり考えられません。
ダンパーの減衰力調整機能に1WAYや2WAY、3WAYがあるように、スプリングの使い方にも1WAY、2WAY、3WAYがあるような感じですね。
複雑になる分セッティングは難しいですが、その分様々なニーズ、ステージに対応可能になりますね。